K4-P10Q-US 最新Wレンズ/LED Fアラーム400万画PTネットワークカメラ

K4-P10Q-US

8.7

コストパフォーマンス

8.0/10

設定・操作・安定性

9.0/10

設置のし易さ

9.0/10

良い点

  • 1台2役
  • 認識され易い
  • システム安定している

悪い点

  • 消費電力大
  • 防水やや貧弱

 K4-P10Q-USは、上部固定カメラと下部PTZ回転カメラの2つの方向を撮影するダブルカメラレンズ、検知時にピカピカ光るLEDフラッシュアラーム、合計19個の大光量LED、自動追跡、ヒューマン検知など豊富な機能を内蔵したカメラ筐体に取付場所を選ばない天井・壁面取り付け対応マルチ取付アームを組み合わせた2023年最新式のネットワークカメラです。
 GCC030の様なレンズ横並びのダブルレンズカメラは数種入手していたのですが、結局機械式ズームレンズをソフト処理させただけで肝心のズーム機能がアプリ上の疑似表示でNVRレコーダーに残せないなど融通性が低く円高の中無理をして仕入れる程の商品ではないとスルーしていました。
 ですが年明け直ぐにバイヤーから上部と下部のPT回転部に1つずつカメラを搭載した新型カメラのリリースの連絡が来て「そう、コレこれを待っていましたよ」と若干円高も落ち着いたので入荷してみました。
 早速入荷したK4-P10Q-USをテストして「正しくPT回転式カメラの理想が形になった」と感激ました、PT回転式カメラは水平360°の広い撮影域を撮影できるの利点がありますが当然レンズの反対側が死角でありこれは外観から容易に判断が付きますから「防犯」を主目的とする現場では不安要素が大きく万全を期すなら死角を固定バレット式カメラでカバーする必要があり「それなら固定カメラ2台で良いじゃん」となってしまい極めて実利的な堂々巡りになり業務用途では若干推し辛いカメラなのですが、K4-P10Q-USなら固定カメラを出入口などの重要監視エリアに向けPT回転カメラを自由回転させるか定時移動させる事でほぼ全周の防犯・監視を行う事がK4-P10Q-US1台で可能になります。
 K4-P10Q-USには筐体上面に赤青のフラッシュLEDが車のウインカーの様に設置されており、ヒューマン検知時にピカピカ青・赤LEDが交互に点滅するフラッシュアラームが搭載されいます、iCSeeアプリ対応カメラにはヒューマン検知の連動動作として「撮影」「白色LED点灯(夜間)」「定位置PT回転(PTカメラのみ)」「警告音声」があり、既に ”警告効果” はかなり高いと思えるのですが、白色LED点灯や警告音声を聞いても「センサーライトとスピーカーだ?」と思い込むポジティブシンキングな侵入者でも、カメラの上でピカピカ光っていたら流石に「撮影された」事は自覚するでしょう。
 また他アプリ対応カメラと違い有料サブスクリプション契約の必要なく、5秒の警告音声を自作する 事が可能です、iCSeeアプリから音声作成機能が消えたので若干パソコン知識が必要ですが一度環境を構築すれば極めて短時間で作成できイベントなどでの経路案内、駐車場・駐輪場の利用案内など今まで別の機材が必要だった事がK4-P10Q-USのみで行う事が出来る様になります。

 新撮影機構以外は従来カメラと同様に、赤外線・白色LEDのダブルLED、動体・ヒューマン検知の排他利用、自動追尾機能、Wifi(2.4Ghz)、128GBまでのmicro-SDカード、ネットワークカメラ共通規格ONVIFに対応しています、半年前のハイクラスネットワークカメラ並みの豪華スペックです。
 カメラモジュールは新型のXM630 V200 プロセッサーチップなのでiCSee/AnySeeアプリ対応のXM社のAndroid/iOS用スマホ・タブレットアプリが3種類、Windows用カメラ設定・閲覧ソフト「VMS」Windows32-64bit/Apple Mac用ブラウザさえあればカメラにアクセスできるリモートサイト(www.xmeye.net)などマルチプラットフォームに対応しており柔軟な運用が可能です。

◆ご使用の必須条件
①自宅にインターネット回線がある事。
②設置場所まで有線LANを配線可能か2.4GHzのWifiが運用可能な通信量で接続できる事。
③自宅ルーターのパスワードを管理しSSIDとSSIDパスワードも管理している事。
④スマートフォン、Windowsパソコンのいずれかまたは両方持っている。
 ◆スマホでの設定方法→iCSee google play と Appleストアで配布
 ◆WindowsPCでの設定方法・ダウンロード→CMS
 ◆設置予定場所のWifi感度を測定方法して下さい→クリック
 ◆ヒューマン検知・ダブルLED機能の設定方法→クリック
※ご購入の際のご注意※

 本製品は屋外用と言う性質上、購入前に設置予定場所のWIFI感度を確認し、ご購入後も設置予定場所近くにカメラを移動し実商品でWIFI感度を確認してカメラとご使用中のWIFIルータ間で十分な通信が行える事を十分に確認してから設置作業を行って下さい、一度でも設置した商品は「WIFI感度が低く通信できない」の理由での返品・返金には応じかねます事をご了承の上ご購入下さい。

◆K4-P10Q-USネットワークカメラレビュー
 K4-P10Q-USは最新モデルをラインナップする為に入荷しました、同筐体を使用する上位解像度モデルも存在するのですがコスト的な問題とVMSソフトや既存NVRレコーダーで運用できるのか判断できなかったので、まずベースモデルのK4-P10Q-USをチョイスしました。
 K4-P10Q-USにもベース筐体が存在し、初登場は上記の並列遠近ダブルレンズカメラで使われていましたK4-P10Q-USのPT回転部のレンズカバーが異様に横長なのはこの名残です、流用したのはPT回転部とブラケットアームのみで、固定カメラ部は取り付け後左右に手動回転でき位置決め後に上部のネジで固定するようにる様に改良されています、だたコノ回転固定ネジがブラケットアームに近すぎて取り付け後だとネジが回し辛くL字+ドライバーを用意するか、先に固定レンズを位置決めしてから取る付ける必要があります。

 フラッシュアラームLEDはヒューマン検知時にピカピカ発光します、昼間でも目立ちますから夜間はかなりドギツイ印象があるのでON・OFFできれば良いのですが現バージョンのiCSeeアプリに設定項目が無く選択できません「目立つカメラはちょっと..」と言う方は購入を考慮する事をお勧めします。
 また地味に便利に便利な天井・壁面両取り付け対応です、仕組み自体は簡単でカメラ筐体上部に横縦の二方向に作られた差込スリットにアームを差し込んでネジ止めするだけです、簡単だけに「どうして今まで無かったんだろう?」と思える良アイデアです。
 「購入前に考えていた場所と違う所に設置する事になった」「リホームで間取りが変わったのでカメラの取付場所を変えたい」「引っ越し先でカメラを使い続けたい」などで取付方向を変える必要が出来たと言う事も少なくはありませんから天井・壁面両取り付け対応カメラを選択して置いて損は無いでしょう。
 ただ分割構造だけに連結部への雨の侵入が気になりますので取り付け後は対候性テープなどで追加の防水対策を行う事をお勧めします。
 K4-P10Q-USではPT回転部上面のシリコンカバーの奥にmicro-SDカードスロットとリセットボタンと並んで配置されています、設置した状態では下から見えないので防犯的には良い配置なおですが雨が侵入し易い構造ですので耐候性防水テープで目隠しする事を強くお勧めします。
 K4-P10Q-USで使用できるmicro-SDカードの最大容量は128GBです(動作確認は SanDisk Ultra 128GBにて行いました)ビットレートシミュレーションソフトでは2か月半程度録画できる容量になりますが、カメラ内部は高温多湿で電流の変化も大きくmicro-SDカードを動作させる環境としては劣悪で高確率で故障やエラーが発生しますから32GB程度を使用品+予備品として使用される事をお勧めします。
SanDisk Ultra 128GB 100MB/s UHS-I Class 10 microSDXC Card SDSQUNR-128G-GN6MN

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 K4-P10Q-USのサイズは全長121mmとK2-PT200USA-A2K2-PT200USA-A1と比べ数値的には小さいのですがカメラ部の直径が大きくカメラ2つですから部品が倍になり特に高輝度LEDの放熱用ヒートシンクなどにより他カメラより若干重く仕上がっています、とは言え数年前のカメラよりは遥かに軽いのでベニヤ板やトタン屋根に取り付けない限り特別な対策をする必要はないでしょう。
 K4-P10Q-USも例に漏れずmicro-SDカードスロットとリセットボタンがカメラ下部のシリコンカバー奥に配置されています、防水的にも設置後のメンテナスにも最適な配置とは思いますが防犯的にはやや問題アリの配置です、部外者がカメラ下に出入りする場所に設置される方は黒色の耐候性防水テープで目隠しする事を強くお勧めします。

 カメラ映像は、1920x2160ピクセルと1080Pの映像を2つ並べた特殊な解像度の変形400万画素で上に固定カメラが下にPT回転カメラの映像が表示されます、固定カメラがF3.6レンズで視野角95°程度でPT回転カメラがF6レンズなのでやや望遠の視野角60°程度でしょうか、このチョイスの意図を推察すると固定カメラが「監視」しPT回転カメラが「動体を追跡」させる想定で設計されたのだと思います。
 スマホなど縦画面では横サイズが横画面では縦サイズが足りず正サイズで表示させる事が難しく何とも収まりが悪い解像度ですが映像自体は極めて鮮明です。
 CMOS映像素子自体は2つ存在するのでバイヤーのリリースを見た時は、上下画面を別々に送信してスマホ・タブレット・パソコン側で合成する仕組みなのか?と思っていたのですがK4-P10Q-USではカメラ側で2つの画像を合成処理して送信している様です、以前のパノラマカメラでは極魚眼の映像をスマホ・タブレット・パソコン側で処理する為に負担が大きく高解像度化できず特殊なNVRレコーダー(結局1機種しか販売しなかった)でしか運用できないなど欠点が多かったので同じ轍を踏まない様にこの様な仕様にしたのでしょう。
 NVRレコーダーK2-NBD80X09などで確認しましたが1920x2160ピクセルは「4KN」と認識・録画される事を確認しました録画再生も従来解像度と変わらず再生可能です、ただ特殊な解像度だけに他社ONVIF NVRレコーダーでは認識・録画に支障が出る場合があります。
 搭載CMOS映像素子はSmartSens SC223Aを搭載、カタログスペックはカラー0.01Lux/ 白黒0.001LuxとK5-IVG-G5BUSのSC5239S CMOSと同じなのですが、恐らくCMOS映像素子形状の為にレンズの集光性能が低下してしまうのか夜間無照明撮影は劣ってしまう様です、感覚的には「人間の目」とほぼ同レベルに感じます、ただしK4-P10Q-USの様な搭載LEDが目立ち存在感のあるカメラを夜間無照明撮影に使う方は少ないでしょうし赤外線LEDをなら問題なく夜間撮影に使えるでしょう。

 次に問題点ですが、K4-P10Q-USを含む2023年発売のiCSeeアプリ対応カメラでは、iCSeeアプリはVer7.0.0以上 VMSソフトはVer2.2.1.16 以降のバージョンが必須です、古いバージョンでは「K4-P10Q-USを含む最新カメラが正常に動作しない」「アプリ・ソフトが正常動作しない・しなくなった」など問題が発生します、恐らく旧アプリ・ソフトに存在しない新機能の命令セットを使おうとしてエラーを返すのだと思うのですが、アンインストールしない限り復旧しないダイナミックなエラーが発生するので旧アプリ・ソフトを使用している方はできるだけ早くアップデートして下さい。
 他に使う人によっては全く問題にならない場合もあると思うのですが、Wカメラの基本仕様でPT回転カメラ側でしかヒューマン検知が有効にならない点にご注意下さい、私的には「固定カメラで検知をしてPT回転カメラは回遊させる」のが最良だと思いうのですが、製造元的には「視野エリアが広い方に検知させた方が融通性が高い」と判断したのでしょう、どちらも一長一短がありますしヒューマン検知では細かいエリア指定する必要もありませんから妥当な判断なのかも知れません。

 iCSeeアプリでの検知エリア設定ではPT回転カメラの映像しか表示されないので間違える事は無いですが、VMSソフト側での全領域が表示されてしまい誤ってエリア指定がズレてしまう事になるので、ヒューマン検知のエリア指定を行う場合はiCSeeアプリを使用して下さい。

◆K4-P10Q-US設定画面キャプチャ

 K4-P10Q-USの各種カメラソフト・アプリの設定画面のキャプチャしたものをギャラリーにしました、もし説明が欲しい所がありましたらご質問ください。
VMSソフト

iCSee

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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