XM-JPN1-W パノラマカメラ対応 WIFI ネットワークカメラNVRレコーダー iCSee対応
XM-JPN1-Wは、NVR(Network Video Recorder)を選定していた時に入手した中の1台で、パノラマカメラのデワーピング平面化処理を実行できるHisilicon Hi3798M DSPを採用した次世代NVRです。
「Wifi有りでパノラマカメラ対応なら売れ筋なのでは?」と思う方もおられると思いますが、NVR1008F と違いXM-JPN1-WはXM社専売商品となっており、モジュール販売やOEM販売をしておらず競合製品がない為に理不尽に高い値段設定でXM社は相当な数を仕入れないとディスカウントに応じてくれず取り扱いを断念しました。
パノラマカメラ自体がニッチで全体数が少ないのに、パノラマ対応だけで価格数倍の商品をバカ売れする程日本の市場は甘くないでしょう。
ホームユースをコンセプトに設計したのかサイズ170x134x37mmのコンパクトサイズ、Wifiルーターっぽい見た目で角は丸くスリットが入っており横置き専用になっています。
スペックは最大接続台数:4チャンネル(カメラ最大4K解像度4台まで)HDMI端子は4K出力対応、有線LANとWifi(11b/g/n)の両対応、USB端子は2つ、HDDは別売で底面に内臓スペースがあります。
目玉のパノラマカメラ対応は、K1-360VR-F2など手持ちのパノラマカメラを試しましたが全て問題なく動作しました、パノラマカメラ4台同時閲覧はスマホは元よりパソコンでも処理が追い付かないのですが、XM-JPN1-Wは平気で処理します(4K解像度パノラマカメラなら少しくらい処理が低下するかもしれませんが)Hisilicon Hi3798M DSPのカタログスペックはQuad-core ARM Cortex A7, up to 1.5 GHz で3D GPUは Quad-core Mali450なので少し前のスマホ・タブレットと同等で単機能に限定している訳ですから4チャンネルなら処理が落ちる事も無いでしょう。
最大接続が4チャンネルと少ないですが、パノラマカメラは視野が広く4K解像度カメラも運用でるので設置場所さえ選べば大きな店舗でも運用できるでしょう。
常時録画再生はもちろんVR表示可能でiCSeeアプリでXM-JPN1-Wにアクセスした場合も同様です、また面白いのはONVIF汎用ソフトでアクセスした場合もVR表示が可能になります、恐らくHisilicon Hi3798M DSPが処理した状態で映像を送信しているのだと思います。
NVRのオペレーションOSはNVR1008F と見た目は同じ物が搭載されておりパノラマカメラ以外のPTZカメラやバレットカメラも運用できます、パノラマ表示の切り替えはCMSソフトと同じ様にカメラに対応してライブ表示域の下側に横長スイッチバーがちょこんと表示されます、一応スイッチバーは表示位置を移動できるますがモニターとの関係で小さかったり邪魔になったりするので、いずれパノラマカメラで使い易い切り替えスイッチにするかキーボードショートカット、マウスジェスチャーなどに対応してくれたら良いのですが。
本体をコンパクトにする為に2.5インチHDDに限定したのは理解できるのですが、9.5mm厚のHDDは蓋が閉まらず(取説には対応と書いているのですが…)実質7mm厚HDDしか装着できません、古いノートパソコンは殆ど9.5mm厚ですから「ケチケチ流用せず新品買え!」と言う事でしょうか?裏ブタを数ミリ下げるだけなのに何か理由があるのでしょう。
パノラマカメラに対応したNVRはまだ少ないですし良い物だとは思うのですが、搭載HDDを制限してまでコンパクト化する必要があったのかは疑問ですし、NVRをWifiで運用させるなら隣家との混線が発生しやすい11b/g/n規格では実用にならず有線LANで使う事になるでしょう。
いつかはNVR1008F の様にモジュール部品で提供されベンダーが汎用性の高い筐体に組み込んで安価に販売するでしょうから、それまではパノラマカメラ対応NVRは見守る事にします。