K1-360VRW 360度パノラマ 屋外防水ネットワークカメラ
K1-360VRWは、以前ご紹介したNCV-XMと同じ筐体ですが、パノラマ形式を180から360度へ拡大、720Pから960Pへ解像度向上、無線LAN(Wifi)、収音マイク、Micro-SDスロットをオプション追加したカスタマイズモデルです。
NCV-XMは試験的に少数販売し好評頂いたのですが、やはり720Pでは解像度が低く設置場所が制限される点とコネクタの防水が不十分とのご指摘を頂いて追入荷をせずWEB販売は行いませんでした。
10月になりパノラマカメラの数も種類も潤沢となりベンダーもディスカウントに応じてくれ、やっと入荷できた高性能低価格「K1-360VRW」を紹介します。
「K1-360VRW」は、解像度を960Pへアップ、パノラマ範囲を360度へ拡大しVR表示形式が増加、有線と無線(Wifi)の両対応、micro-SDカードで常時録画対応、収音マイク、完璧な防水コネクタの採用、運用に便利な外部リセットボタンの追加など機能・運用面共にアップグレードしました、また従来カメラと同じ動作検知、Eメール送信通知、FTP転送の基本機能、夜間赤外線LEDを搭載しております。
「油、水、埃、に耐えるパノラマカメラが欲しい」「カメラの死角を無くしたい」「カメラ設置数を削減したい」「対象が動き回るのでPTZでは追従できない」「パノラマ機能がどんな物か知りたい」などにお答えする最新360度 防水パノラマネットワークカメラです。
◆ご使用の必須条件(AMAZONご購入の方は別途ACアダプタをご用意ください。適応は本記事参照)
①自宅にインターネット回線がある事。
②自宅ルーターのIDとパスワードを知っている事。
③カメラを設置する場所まで電源かLANケーブルが伸びている事。
④スマートフォン、Windowsパソコンのいずれかまたは両方持っている。
◆スマホでの設定方法→iCSee google play と Appleストアで配布
◆WindowsPCでの設定方法・ダウンロード→CMS
※ご注意※
本製品は屋外用と言う性質上、購入前に設置予定場所のWIFI感度を確認し、ご購入後も設置予定場所近くにカメラを移動し再度WIFI感度を確認しカメラとご使用のWIFIルータ間で十分な通信が行える事を確認してから設置作業を行って下さい。
一度でも設置した商品は「WIFI感度が低く通信できない」等の理由での返品・返金には応じかねます事をご了承の上ご購入下さい。
◆iCSee Pro での初期設定について
Android 版 iCSee Proアプリ(v1.3.61Beta)で K1-360VRWの工場出荷状態からの初期設定が完了できない場合があります、旧バージョンのiCSeeでは問題なく行えるのですが既にPlayストアでは削除されておりダウンロードできませんので現在運用中の方は旧iCSeeアプリを削除しない様にお願いします。
◆セットアップ・アドバイス
K1-360VRWはWifi無線LANと有線LANどちらかの接続を選択できますが同時使用はできません。
K1-360VRWの初期設定は電源ケーブルとWifiアンテナのみ接続しiCSeeアプリで行う事を強くお勧めします。(有線だと面倒だからです)
有線LANのみの環境で運用する場合は、CMS 設定方法 工場出荷状態からの復帰編(windows10)で初期IPアドレス(192.168.1.10)からご使用環境へ適合するIPアドレスに変更してください。
有線LANからWifiへ運用を切り替える場合は、iCSeeアプリやCMSに登録された同カメラアイコン・設定を全て削除した後に工場出荷状態へリセットし、LANケーブルを外した状態で通電し有線LANジャックのLEDが点滅していない事を確認しiCSeeで初期設定を行って下さい。
◆工場出荷状態へのリセット方法
K1-360VRWはスピーカーを内蔵していないのでリセットシーケンスに入った目安の「factory….」の英語音声が聞こえず判断が難しくなっております、工場出荷状態へリセットする場合は、リセットケーブルの防水キャップを外した中のタクトスイッチを8秒以上押し続けてから離してください(工場出荷状態への再起動シーケンスに入りますので決して電源を抜かない様お願い致します)30秒程度でIRカットフィルタのソレノイドがカチカチと動作する音(微かな音なので注意)が聞こえ、10秒後程度で稼働状態になるのを待ってiCSeeで初期設定して下さい。(何故かmicro-SDカードを再フォーマットする時があります取り外す事をお勧めします)
◆Wifi無線LANモジュールリセット方法
K1-360VRWは無線LANモジュールを追加オプションしたカスタマイズモデルなので、白いケーブル先のリセットスイッチのみでは無線LANモジュールを工場出荷状態に戻せない場合があります。
初期設定で手順を間違ったりSSID名又パスワードの誤入力、作業を放置して強制終了させたり、誤ってAPモードに変更した場合など不適際により間違った設定を無線LANモジュールに送った場合、以後Wifiが設定・認知できない場合があります。
もしそのような状態になった場合は:
①K1-360VRWの前後ボデイを連結する2本のネジを外しSDカードスロットの付いた無線LANモジュールが見える状態で通電し起動する。
②K1-360VRWの白いケーブルの先のリセットスイッチを8秒ほど押し続けて放し通常の工場出荷リセットを実行、40秒ほど放置し実働状態になるのを待つ
③Micro-SDカードスロット横の左画像の赤丸で囲んだ小さなタクトスイッチを20秒ほど押し続けて放し無線LANモジュールを工場出荷状態にリセットし再起動・実働状態になるまで放置
④iCSee Pro で初期設定を行ってください。
◆K1-360VRWネットワークカメラレビュー
NCV-XMを販売した際にお聞きした話では「パノラマカメラの機能は把握している」「仕事場で使えるタフな物が欲しい」との事でした、一例は熱帯魚などの養殖と販売をしている方で室内一面に水槽があり「常に水を扱うので作業中に水を掛けるかもしれない、湿気も多いのでに防水は必須」とのお話でした。(赤外線LEDをONOFFするスイッチを追加して納品させて頂きました、蛇やトカゲが嫌うそうです)
色々なご意見をお聞きしてWEB販売用に用意した「K1-360VRW」は、ベンダー標準のベースモデル(コンパクト金属筐体、iCSee XMeye対応のHi3518VRカメラモジュール)へWifiチップ、micro-SDカードスロットのオプションボード、収音マイクを追加したカスタマイズモデルになります。
表示形式の多い360度視野を屋外環境で運用でき、有線LANかWifiどちらか使い易いネットワークを選択し状況把握に有効な設置場所周辺の音を聞く事ができます、更に使い易くなった「K1-360VRW」をぜひご検討下さい。
◆AndroidアプリiCsee での表示
スペックでは「K1-360VR」と同じですが、物理的にレンズ径が大きい為か少しだけ集光率が良く明暗がクリアになり夜間撮影に強く、有線・無線LAN2系統選べるのでWifiが微妙に届かない時や隣家のWifiと混線し接続が不安定になる時は有線LANで接続できる点が進化しています。
スピーカーがない(基板上に端子はあります)のでカメラ前の人に話し掛ける事が出来ない所と初期セットアップの英語音声が聞こえないのでカメラ状態が把握しずらいのが難点です、もしセットアップがうまくいかない時はこの記事を参考にしてください。
iCSeeはバージョンが上がり日本語対応したので操作に困る事もないと思います、スマホ・タブレットの性能が極端に低くなければスムーズに再生します、分割カメラ表示の安定化、ネット回線に合わせた画質へ自動変更、初期設定時の日本語音声、ヒントや警告が必要な時に必要な所に表示されるなどに地味にアップデートを繰り返しています(私的には日本語をもう少し…)アプリとしては地味で設定項目も多くありませんが、簡単にすぐ使えて安定していると思います。
このカメラはH.264より圧縮率が優れるH.264+と言うエンコード形式に対応しているらしく速度制限を受けたLTE回線スマホでもそこそこ綺麗に再生します。
◆WindowsソフトCMSの再生
添付CDに入っている最新バージョンのCMSとOpenGL対応のグラフィックボードでPCでもパノラマ映像を見る事が出来ます、分割画面では赤枠選択画面をマウスドラッグで視野をくるくる動かせるスマホアプリと同じ形式です。24インチモニターで拡大比率の大きいVR分割表示を選択した場合は解像度不足を感じますが、エンコードに延滞はなくリアルタイムに追従する用途でも問題なく使用できます、私的には3分割画面表示で大きい画面を全体監視、残りの2つで移動体追従する使い方がドックラン場や遊技施設、プール監視などで有用かと思います。
上のyoutube動画はmicro-SDカードに常時録画したデータを再生した物です、ライブ表示でOpenGLに非対応と警告が出る DELL E5510ノートパソコン(windows10 64Bit Core i5 intel HD graphics) でもこの方法だとパノラマVR表示できます、9800円程度のWINタブレットで出来る事がノートパソコンで出来ないのは不便なので早くCMSをバージョンアップして欲しい所です。
◆K1-360VRW内部構造
防水構造なので立体的な魚眼レンズに合わせた曲面カバーが付いているのですが、この曲面へ意図的に強い光を当てた時にレンズが自身を撮影する事があります(夜の自動車内で懐中電灯を点灯したら自分の顔がガラスに映ってびっくりの感じ)防犯目的でカメラを意図的に照らす場合は、光源とカメラの向きを少し調整して対応してください。
曲面体カバーに追い出される様に12個のチップLEDが配置されています拡散タイプなのかリフレクターは省かれています、内臓の赤外線LEDだけで360度の撮影領域をカバーするのはさすがに無理があり距離が離れるほどに認識率は低下します、スペック表では5~20mですが実用は5~8m程度でしょうか基本的にこの範囲での防犯をお勧めします、広い範囲を対象にする場合は望遠電動ズーム付きPTZタイプの方が機能的に向いているでしょう。
内部へのアクセスは2本のネジを外すだけで簡単に分解できます、ネジ穴ピッチが狭く浅く母材は鋳造なので組み立て時に締めすぎてネジ穴を潰さない事とオレンジ色のパッキンを内側のガイドに挟まない様に注意して下さい。
この個体には内部に乾燥材が入っていました、通電した時にモジュールと筐体に温度差があると内部が露結しますから意図的に入れているんだと思います、排熱ファンや電熱線を付けるより遥かに安価で効果的な対策に思えますし振るとガサゴソ音がする以外にデメリットありません、クレームへの対策なのかもしれませんが確実にノウハウ蓄積が進んでいる事を実感します。
マイクはアンテナ反対側に小穴が開いておりココから収音します、普通のコンデンサ・マイクでカメラ付近の会話を拾います、ただ特殊な音声処理はありませんので直接風が当たったときは風切り音でゴウゴウと大音量になります気になる時はマイク穴に軽く綿詰めすれば良いでしょう。
マイクやアンテナジャックは内側に固定用スリットがありホットボンド止されています、強固に固定されており簡単に剥がれる事はないでしょうが冷えて固まるホットボンドは浸透し難く防水シールに向いている素材ではなく個体によってはシールが不十分で水没時に内部に浸水する可能性があります(ベンダーはIP67と言っているのですが少し眉唾です)頻繁に水に晒される屋根や壁のない場所・海や川の近くで使うならホットボンドを剥がす又は上からシリコンシーラントをたっぷり流し入れて更に防水性を高めた方が良いでしょう。
micro-SDカードの装着はWifiモジュールを止めている4本の子ネジを外してモジュールを少し浮かして行います、面倒ですがボディに大穴を開ける必要がないので耐久性が上がりますし簡単に取外しできないので防犯的には良いかと思います、ただ簡単に交換できませんからSDカードは耐久性と信頼性の高いモデルを選んでください。
モジュールメーカーのスペック表では最大32GBのSDカードまで対応と明記しています(ベンダーのカタログは64GB対応と明記があるんですが)32GBでも64時間程度は撮影できるので問題は無いでしょう。
SDカードのセットアップは起動時に実行されますが、一律の容量を割り振りますので静止画は要らないとか動画・静止画の容量配分を変更したい場合や特殊なフォーマットでセットアップが失敗している場合は 設定→ 管理ツール→ 保管管理 でパーティション変更してください。
カメラモジュールは38mm x 38mm統一サイズ Hi3518 V200のXM認証VR対応モジュールです、XM社のアプリ・ソフト全てに対応しています。
「K1-360VR」では丸型オールインワンボードでしたがこのカメラは多段構成になります、ベンダーに要望したは必要スペックだけだったので入荷前はコスト的考えて「K1-360VRのモジュールを使うだろう」と思っていたんですが、寸法が微妙に違う丸形モジュールを加工するより原価が上がるがベースモジュールに追加ボードを足した方が早くて楽だと判断したのでしょう「価格より速さ」がプロダクトコンセプトなのですね、どうたらこうたらと無駄な会議を重ねて時間と機会を失うより賢いやり方だと思います。
アームのロック方法は、付属の六角レンチを使って台座にあるネジを締めればアームがロックされます、台座とカメラ部の接続部を手で締め付ける方式と比べ、微調整がやり易く腕力も必要ない良いアイデアです。
コネクタは、RJ45(有線LAN)ケーブルコネクタのままで装着できる一回り太い防水キャップになりました、今まではLANケーブルからコネクタ切り取って圧着し直す手間がありましたがこのタイプは手間が掛からず楽です、最近はこのコネクタへ置き換わっています。
キャップが付いているのがリセットボタン、完全にアクセス不能になった時や住人の退去や担当者の退社によりカメラのパスワードが分からなくなった時に使用します、滅多に使う事はありませんが本体を分解する必要がなく便利です。
残りは12V 電源ジャックです、12Vなので自動車用12Vバッテリーが使えますので、屋外で働く重機のライブカムやキャンピングカーの防犯や常時録画で旅の記録なんて使い方も面白いでしょう。
◆K1-360VRWベスト使用環境
K1-360VRWのCMS設定画面をキャプチャしました。説明が欲しい所がありましたらご質問ください。
◆K1-360VRW詳細スペック
センサー | CMOS 1.3mp (960P) |
ビデオ圧縮 |
h.264 h.264+ |
レンズ |
1.44㎜(360°) |
ネットワーク | RJ45 or Wifi |
SDカード | サポート |
ONVIF | なし |
電源 | 入力DC12v/2a、消費電力: 3-5W |
本体サイズ | 直径5.5x奥行170cm |