ネットワークカメラ・防犯カメラ設置の注意点をお教えします。

 年々治安が悪くなり専門的に主題にしていない方もネットワークカメラを含む防犯カメラに関するレビュー動画や記事は増えてきましたが、設置ノウハウや経年劣化に関する情報はあまり記事が多くないので、その辺りを記事にします。
 既存設置カメラの交換や増設の作業中に「オイオイ」「どうして?」って事が多々あります、「ココをこうして置けば長持ちするのに」「コレはダメだろう」なんては日常茶飯事です、まあ 当店はカメラ販売が専門で直接依頼された時やネットワークに特別な配慮が必要な時に直接作業を行っている程度で設置専門業者の方ならもっと気付く点は多いと思いますが…。

◆カメラ設置の高さはどのくらいが良いの?

 屋内の場合は内装の都合で必然的に設置位置は決まりますが、屋外の場合はどのくらいの高さにカメラを設置したら良いのか悩まれる方も少なくありません。
 撮影するだけならどんな高さでも良いのですが、ヒューマン検知、顔検出、車検出などAI検知機能を有効的に使用する場合、映像内に占める対象の割合が小さすぎると検出率が低くなります、カメラに装備されているレンズの特性により異なりますが、一般的なF3.5程度(視野角90度前後)のカメラの場合なら地上から2~3m程度が適切です、夜間ではヒューマン検知機能の検出率が若干低下しますし、最新の顔検出機能では「顔」が1円玉程度のサイズで映るのでユーザーの判別が簡単です(一応カメラ自体はもっと小さくても検出しますがユーザーが個々を判別できません)
 また、ネットワークカメラは機能が豊富な反面、構造的に脆弱で古い有線アナログカメラに比べ故障し易く修理・交換頻度も多いので梯子や脚立で手が届く高さに抑える事をお勧めします。

◆カメラ設置作業について。

 設置作業は万全を期して行って下さい高さ2m程度でも打ち所が悪いと大けがします。
 ハシゴで作業を行う時に壁など垂直面なら問題ありませんが、街灯や柱などにハシゴを立て掛ける場合はハシゴ先端ににベルトを掛けて先端が対象から滑り落ちない様に注意して下さい。
 ハシゴ作業をより安全に行う為に、面倒に思いますが個々の作業に適した位置にハシゴの中心線を移動させる様にして下さい、常に足元が安定する様に心がけます、経験則になりますが無理な姿勢や重心を片足だけに合わせた不安定な状態では長時間作業できませんし、作業に集中し過ぎて足元が疎かになりバランスを崩してしまう時があります。
 更に備えるならズボンのベルトに荷物固定フックを取り付けたり専用の墜落制止ベルトなので作業中のハシゴに取り付ければバランスを崩した場合でも落下には至らず復帰できるので更に安全に作業できます。 

 ハシゴ作業ではバランスを崩して落下してしまう事が多く、できるなら脚立で作業される事をお勧めします。

◆設置の部材について。

 防犯カメラはローコスト化の為にカメラ外装パーツの品質が低くなっており、錆びやすいクロムメッキの鉄製ネジが使われている事が増えています。
 直接雨に濡れる屋外カメラ場合なら半年程度でネジに錆が発生し広がるとボディ筐体に錆色が滲み、白い筐体のカメラでは見た目の印象が悪くなります、個人使用ならそれでも良いですが店舗など人目に付くカメラでは悪印象を与えます。(ボディ筐体が鋳造金属ならサビは移りませんがプラ筐体の場合錆が表面に浸透し色移りします)
 もちろんカメラ性能の問題では無いので見目の悪さを除けば、使い続けても問題ありませんが錆が更に進行するとネジが朽ちてカメラの固定が緩み脱落する可能性もあります。

 対策は設置前にネジを錆びにくいステンレス製の同等品に交換する事で防ぐ事が可能です、特にカメラに付属している固定用の木ネジは低品質で錆びやすくネジが回せない程に錆びてしまい取外しに苦労する事が多いので当店で設置させて頂く場合はステン性のネジに交換しています。


 驚く事にプロの設置業者でもケーブルを纏める時に結束バンドを使う人がおられるのですが、20年対候性の業務用結束バンドでも5年程度で表面の劣化が進行し結束力がやや緩んでいました、一般的な高耐光結束バンドなら既に破断していたでしょう。
 建材用の20年耐光の結束バンドは小ロットの入手は難しく当然高価なので、個人で使用する場合はステンレス製の結束バンドを使用する事をお勧めします、ステンバンドは手を切り易く取扱いに注意がなのですが、繰り返し使用できて殆ど劣化しせず美観も良いのでお勧めです。

 ステンレス 固定結束バンドは専用の締め付け工具が無いと高い結束力で装着できないので、カメラ本体など重量物の固定ははホースバンド式のタイプを選択して下さい

 それなりに高価なカメラは違いますが、ミディアムからローコストのカメラでは本体の角度調整ネジもスチールネジが使わ始めておりカメラ自体の高性能化に反比例して構成品の低品質化が止まりません、購入後はカメラに使われているそれぞれに部品を観察し必要なら同等品の高品質品に交換される事をお勧めします。

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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