NCV-XM 180度パノラマ 屋外防水ネットワークカメラ

NCV-XMは、防水仕様のバレット筐体(筒型)に180度魚眼レンズとパノラマ機能を追加したXMeye系モジュールを収めた屋外対応パノラマネットワークカメラです。
 今までの低価格パノラマカメラ専用スマホアプリしか対応しておらず完全なパーソナルユースカメラであり、防水・防塵機能はなく屋内でも台所や作業場では使用できずタイムシフト閲覧など先進機能を搭載している反面カメラとしての信頼性が低く画期的製品でありながら使い勝手の悪さが目立ちました。
 パソコンやNVRなどで本格的なプロユースで使える安定性と何処でも設置できる汎用性がありつつ低価格なパノラマカメラを探していたのですが、やっと条件にマッチするパノラマ防水ネットワークカメラ「NCV-XM」を入荷できましたので紹介します。
 「NCV-XM」は、パノラマ映像配信機能の他に、ネットワークカメラ統一規格ONVIFへの対応、動作検知、Eメール送信通知、FTP転送の基本機能、夜間赤外線LED、解像度720P、と従来カメラと同一機能を搭載していますから運用手順を変更せず180度パノラマ映像を防犯システムに追加できます「とりあえずカメラが欲しい」「カメラの死角を少しでも無くしたい」「カメラの設置数が多く削減したい」「対象が動き回るのでPTZでは追従できない」「パノラマ機能がどんな物か知りたい」などにお答えする最新180度 防水パノラマネットワークカメラです。

◆NCV-XMの販売は終了しました、後継機種は K1-360VRW となります。

◆ご使用の必須条件(ACアダプタを別途ご用意ください。適応はこの記事参照
①自宅にインターネット回線がある事。
②自宅ルーターのIDとパスワードを知っている事(UPNPが働かない時ポート開放が必要)
③カメラを設置する場所まで電源かLANケーブルが伸びている事(電源のみの場合は無線LANコンバータを使って無線LAN化する)
④スマートフォン、Windowsパソコンのいずれかまたは両方持っている。
◆スマホでの設定方法→iCSee google play と Appleストアで配布
◆WindowsPCでの設定方法・ダウンロード→CMS

◆NCV-XMネットワークカメラレビュー

 パノラマカメラは空間の状況を瞬時に把握するのに有効で、水平に取り付ければ1台で全景を撮影できる為カメラの台数が少なくて済みコスト面でも魅力のある商品と言えます、ただ魚眼画像のままでは見辛く映像を補正して平面化する必要があり、ローコストで発売するにはソフトウェアとハードウェアを限定して開発費を削減する方法しかありません、その典型が360eyeアプリカメラでスマホ専用、逆にしっかりと開発費をかけてスマホやPCのアプリを開発した場合は コレガのCG-NCPFE011Aや VIVOTEK FE8180など6万円以上の高級品となります。それほど難易度が高い技術には思えませんがなぜかそんな価格になります不思議です。
  「NCV-XM」はXMeye系の中でも低消費電力で安定性が高く運用実績が多いHi3518系モジュールと魚眼レンズ、防水仕様のバレット筐体を採用した珍しいタイプのパノラマネットワークカメラです、ソフトも新規開発ではなくXMeye系カメラ用アプリソフトの最新バージョンにひっそりとVR機能が追加されており、VR機能を搭載したカメラを追加したらVR専用メニューが表示され、既存のカメラは何も表示されず操作を覚える必要も設備を一新する事もなくパノラマカメラを追加する事ができます。

以下は「NCV-XM」のキャプチャ画像です。
◆AndroidアプリXMeye での表示

 360eyeVR Cameraに比べると、表示形式が少ないのが残念ですが選択枠内を指でくりくりして視野が変化するお馴染みの物です、まだVRへの対応が不十分なのか選択枠の境界当たりをタップすると挙動がおかしくなる事がありますが不正終了する事もなく、数回のバージョンアップで解消するでしょう、何より今までのローコストパノラマカメラとは段違いに安定しています、アクセスから表示までのタイムラグが短く、スマホの速度制限で映像が延滞している時も早送りで追いつくH.264に忠実な再生もいいですね、解像度は720Pなのにコーディックが良いのか映像も綺麗に感じます。

◆WindowsソフトCMSでの表示

 添付CDに入っている最新バージョンのCMSとOpenGL対応のグラフィックボードでPCでもパノラマ映像を見る事が出来ます、分割画面では赤枠選択画面をマウスドラッグで視野をくるくる動かせるスマホアプリと同じ形式です。パソコンモニターで分割画面表示させると解像度不足を感じますが、映像処理に延滞はなくリアルタイムに追従する用途でも問題なく使用できます、私的には3分割画面表示で大きい画面を全体監視、残りの2つで移動体追従する使い方がドックラン場や遊技施設、プール監視などで有用かと思います。
 当たり前ですがPCで有ればすべてOKではなく、OSはwindows7以降でビデオボードがOpenGLに対応している事が必須となります、私が試した限りでは、割と古いNVIDIA GeForce 210はOK、9800円で買ったCHUWI Hi8タブレットAtom Z3736Fのintel HD graphics はOK、DELL E5510ノートパソコンCore i5のintel HD graphics は何故かダメと可不可の傾向が分かりません、CMS自体にハードチェック機能があれば良いのですがNCV-XMを接続してみないと対応非対応が判明しない点が悩ましいですね、他に複数台カメラを運用している時にCMSの画面分割(1画面から最大64画面)を変更する時があるのですが「1画面から4分割に変更しても1画面の大きさのまま一部のみが表示される」「4分割から1分割に変更しても4分割時の小さいまま」になる時があります、通常は数秒で直ったり操作すると直るのですが、時々頑固な時がありカメラを一旦切断して再接続しないといけない時があります複数台カメラを運用している時は良く使う機能なので早くバージョンアップして欲しい所です。

 自主運用では問題になりませんが、動作感知画像は処理前の魚眼画像なので、防犯規定で「画像形式」が定められている企業や自治体では規定外となる場合がありますのでその際は、JA-739KRF-Tの様なハードで平面化処理を行うモデルを検討下さい。
 あと些細な事ですが画面のカメラ名と時間表示テロップがカメラ映像と一緒に処理されてボールに書いた名前の様に歪んで表示されます、恐らく映像と文字はバッファーかレイヤーが違うので別けて処理できると思うのですが、何とかならない物でしょうか。

◆NCV-XM内部構造

 大きい魚眼レンズの球形ガラスカバーに追い出される様に12個の表面実装赤外線LEDが配置されています拡散タイプなのかリフレクターはありません、バレット型なら標準的で絶対的なこの配置ですが魚眼レンズを覆うカバーに上下また左右から意図的に強い光を当てた時に撮影環境が光より暗かった場合、レンズが自身を撮影する事があります(夜の自動車で室内ライトを点灯した時の感じです)レンズの前にカバーがあれば必然的に起こる現象で照明の真下に設置した時や壁に赤外線LEDが反射した時に発生します、少し角度を変えたり、設置場所をずらしたりすれば対応ができますが、初めて体験すると何か判らず驚きますから設置の際はこの様な事が起こりえる点を留意してください。

 赤外線LEDは距離より範囲を重視タイプでスペックでは5~20mですが、パノラマカメラの場合は撮影領域と解像度をトレードオフしているので監視対象の近くに設置した方が良いでしょう。

防水はオレンジ色の薄いパッキン一枚ですネジでかみ合わせる構造なので薄くても問題はありませんが、下向き設置のバレット型でココから漏水すると致命傷になりますから厳しい環境で運用する時は念押しで液体ガスケットかシリコンシーラントを塗布すれば安心です。
 ボデイは頑丈な鋳造なので屋外使用に問題なくABSでは不安な場所でも安心して設置できるでしょう、ただどういう訳なのか筒の突起(飾り)とカメラの垂直位置が一致しておらず画面の垂直を合わせると見た目は傾いた状態になるのが残念です、これなら突起のない筒の方が良かったんじゃないかと思います。

 面白いのはアームのロック方法、カメラの台座にある六角ネジを締め付ければアームの動きがロックされます、台座とカメラ部の接続部を手で締め付ける方式と比べると、微調整がやり易く腕力も必要ない良いアイデアです、モニターアームや重量級のキャスターなどで使われるロックギミックに似ています。的確に経験値を積み上げていますね羨ましい。

 モジュールはHi3518Eのカスタムらしいのですが見た限りはHi3518Eと違いが分かりません、元からVR機能を搭載していてソフトの準備ができたので機能を使った製品を作っただけかもしれません、私は安定動作してくれればそれでいいのでウェルカムです。
 肩透かしはこのコネクタ、屋外仕様なのに防水が難しい物を使っています、なぜ屋内と屋外で正反対のコネクタを付けるんでしょうか、それともオプションでコレに合う防水カバーでも流通しているんでしょうか、絶縁テープでぐるぐる巻きにすれば良いんですが、時間が経つと見苦しくなるのとアクセスLEDが見えなくなるのがどうも納得できないので私はこのような物を使います。

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◆NCV-XMベスト使用環境

 次はカメラのソフトウェアーについて、動作感知範囲は細かく使い勝手も良さそうです。設定画面のキャプチャしたものをギャラリーにしました、もし説明が欲しい所がありましたらご質問ください。

 設定には、WindowsソフトCMSを使っています、スマートフォンアプリでは設定できない箇所もCMSは可能なので、パソコンでも見たい方は一度使ってみてください。 

◆NCV-XM詳細スペック

センサー H42 CMOS 1.0mp (720P 1240 x 720)
ビデオ圧縮
h.264
レンズ

1.44㎜(180°)

 ネットワーク RJ45ジャック 10/100イーサネットポート
SDカード  なし
ONVIF  サポート
電源  入力DC12v/2a、消費電力: 3-5W
 本体サイズ 直径5.5x奥行170cm

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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