TP-Link TL-IPC44AN-4 自動追跡インテリジェンス機能搭載 400万画素PTネットワークカメラ
TP-Link TL-IPC44AN-4 は、TP-Link (普联技术有限公司)が販売している優れたデザイン性とヒューマン検知機能と自動追跡機能など最新機能を低価格で実現した最新のネットワークカメラです。
日本ではTP-Linkと言えば安くて高性能なWifiルータやWifi中継器での認知度が高くメイン商品ではあるのですが、本国ではファイアウォール、防犯カメラ、RCU電源スイッチなど電材、アクションカメラなどのラインナップを持っています、ルーターの実質的な耐久年数は2年程度とPC周辺機器としてはサイクルの短い商品ですが収益をルーターに頼ってビジネスを永続させる事は不可能ですからその隙間を埋める商材をラインナップするのは企業としては当然と言えるでしょう、HUAWEI(華為技術有限公司)やXiaomi シャオミ(小米科技)などの様にIT機器や家電からスマホまで手当たり次第に派手めな商品に手を付けて事業を際限なく広げる事をせず地味目なPC・ネット関連商材のみに限定している点は中国企業の中では珍しいのではないかと思われます。
TL-IPC44AN-4 は、国際版が発売されていない中国、香港、台湾向けのモデルでTP-Link日本語・英語サイトには掲載されていません、日本を含む殆どの地域では数年前にリリースされたTapo C200 の200万画素のPTカメラまでしか取り扱いしていません、コロナ渦による延滞かHUAWEIを含む米中関係悪化による様子見なのか分かりませんが未だ未発表です、価格はTapo C200と同額が少し上程度になるでしょうからもしリリースされたらTP-LinkのWifiルーターの様に一気に日本市場を席巻する事になるでしょう。
TL-IPC44AN-4は丸台座から伸びた片手持ちアームでカメラ部を保持する独特のすっきりしたデザインになっています、当然落下などによる衝撃には弱くなりますがアームが歪むほどカメラ部が重い訳ではありませんから合理的で理にかなった構造です。
アンテナは内蔵されており露出していません、RJ45の有線LANポートも用意されておりWifiでは混線が起きやすい集合住宅や雑居ビルでも安心して使用できますただしコストカットの為にアクセスLEDがありませんからLANハブやルーターのアクセスLEDで通信を確認する必要があります。
電源は5V USBではなく付属ACアダプターの9VのEIAJ規格DCジャックで供給します、PT回転式のカメラはモーターによる供給電圧の変化が大きく5Vカメラでは自動追尾機能を有効化した場合は僅か数か月でACアダプターを含む電源系統がダメなる事も少なくありませんから9Vにして余裕を持たせているのでしょう、ただACアダプターはカメラより先に消耗する可能性が高く9Vの特殊な電圧では互換・交換品の入手が難しい点が問題です、使わなくなった家電のACアダプターに9Vがあれば捨てずに保管しておく事をお勧めします。
裏面にはゴムのスリップ止めがありますソコソコ高い機種には付いている事も多いのですがこの価格帯のカメラでこのタイプのスリップ止めは珍しくさすがにTP-Linkと言った所です、天井取り付け用のロック機構も当然設置されています通常状態では構造的にカメラ部より大きい円筒形の台座になっていますから下方の死角が出来てしまいますし夜間赤外線がLED光が僅かに台座に反射して映像が白む事がありますから、設置場所が用意できるなら天井取付けした方が使い勝手は良いでしょう、天井や壁面取付の際に便利な穴空け用の目印シールが付いて母材を穴だらけにする事がありません。
消費電力は静止状態で200mA程度、赤外線100mA、モーター1つ100mAですから最大500mA程度消費します400万画素のカメラとしては低消費と言えますがバッテリーで動作させるのは難しいでしょう。
◆TL-IPC44AN-4 のセットアップ
現時点では、TL-IPC44AN-4 を日本では使用できませんが一応ご紹介します。
取説では専用アプリ TP-Lnk安防(アンファン)を使用する様に書かれています。
URLからアプリをダウンロードしてインストールしてカメラを追加しようとすると、TP-Lnk ID を要求されローカライズが中国、香港、台湾しかなく日本国内で購入した無線LANルーターで作成したTP-Lnk IDは拒否されます。
中国版のTP-Lnk IDを作る事は可能です。
中国のTP-Link WEBサイトにアクセスしてメールアドレスを入力して認証メールの確認ワードを入力すれば中国用TP-Lnk IDが作成できますがTP-Lnk IDが作成できるだけです、カメラをTP-Lnk IDに紐づけするにはスマホアプリでカメラの初期設定を必ず行う必要がありスマホの位置情報が中国、香港、台湾以外の場所だと紐づけを拒否するエレガンスな仕組みになっています、つまり在外の中国人が現地で使用する事も許さない仕様です利便性よりも自社販売網の堅持を優先したのでしょう、業者泣かせです。
一応、中国版のTP-Linkカメラ用パソコンVMSソフト TP-LINK集中监控管理系统 2.1.2.0 で、中国版TP-Lnk IDでログインはできましたが、カメラのID紐づけまでは頑として許可してくれません色々と試行錯誤しましたが諦めました。
手間のかからないTP-LinkのWEBアクセスアプリを使用する事はできませんが、ネットワークカメラ共通規格ONVIFに対応しておりDDNSを設置してポートフォワーディングすれば遠隔地からのスマホ・パソコンアクセスは可能になります、元々400万画素の高解像度ネットワークカメラですから映像は鮮明でスタンドアロン動作のヒューマン検知機能と自動追跡機能付きの最新機能も実装しており使用感は悪くありません、自動再起動機能をOFFにして連続7日動作させましたが動作不良が起こる事が無く安定感も抜群です、排熱スリットも何も配置されていないので不安に思いましたがさすがに無線LANルーターで世界シェアを持つ企業の製品だけに高品質な設計が行われている様です、もしインターナショナル版が発売されたら細々と旧規格な海外OEMカメラを販売している国内メーカーは大打撃を受ける事になるでしょう。