K2-PT200USA-A1 防水Wifi有線LAN・PT首振対応ネットワークカメラ

K2-PT200USA-A1

7.7

価格が安い

6.0/10

画像がきれい

8.0/10

設定・操作しやすい

9.0/10

良い点

  • PCもスマホもOK
  • 屋外の割に軽い
  • システム安定している

悪い点

  • プリセット不良

 K2-PT200USA-A1 は、2018年末に筐体メーカーが新型防水屋外 PT(首振り)式ネットワークカメラ筐体をリリースし、その筐体を採用したiCSeeアプリ対応カメラです。
 同一筐体を使った他社カメラ(対応アプリが違う物)と違いiCSeeアプリ対応のXM社ライセンス有カメラなので若干割高な分、Android/iOS用スマホ・タブレットアプリが2種類、Windows用カメラ設定・閲覧ソフト「CMS」Windows32-64bit/Apple Mac用カメラ設定・閲覧ソフト「VMS」(実はもう少しある)ブラウザさえあればカメラにアクセスできるリモートサイト(www.xmeye.net)などマルチプラットフォームに対応しており柔軟な運用が可能です。
 従来の屋外PTZ式ネットワークカメラは全長250㎜~で重量800~1kg程度でも小型軽量だったんですが、K2-PT200USA-A1 は全長170㎜(アンテナ含まず)重量500gと今までにない程に小型軽量になっています、小さくても200万画素の高画質、左右355度上下95度の首振PT機能、4つの高輝度赤外線LED、動作検知、Eメール送信通知、FTP転送、Wifi無線LAN、収音マイク、スピーカー、常時録画、micro‐SDカードスロットなど従来品カメラと同等の機能を搭載しています。
 小さく軽いので壁や梁が薄く設置できる強度が無かった玄関先、ベランダ、バルコニーなど今まで設置できなかった場所、欲しかったが高額すぎて手が出なかった方にお勧めできる屋外防水Wifi対応 首振式ネットワークカメラです。

◆ご使用の必須条件
①自宅にインターネット回線がある事。
②設置場所まで有線LANを配線可能か2.4GHzのWifiが届いている事。
③自宅ルーターのパスワードを管理しSSIDとSSIDパスワードも管理している事。
④スマートフォン、Windowsパソコンのいずれかまたは両方持っている。
 ◆スマホでの設定方法→AnySee/iCSee google play と Appleストアで配布
 ◆WindowsPCでの設定方法・ダウンロード→CMS
 ◆設置予定場所のWifi感度を測定して下さい→クリック
※ご購入のご注意※
本製品は購入前に設置予定場所のWIFI感度を確認し、ご購入後も設置予定場所近くにカメラを移動し実商品でWIFI感度を確認してカメラとご使用中のWIFIルータ間で十分な通信が行える事を十分に確認してからご購入下さい。

◆K2-PT200USA-A1ネットワークカメラレビュー
 K2-PT200USA-A1は「屋外で使えるPTZ式のカメラは無いか?」と言う依頼を時折伺う事があり「良い物が見つかれば…」程度に留めていたのですが、iCSeeアプリ対応になると商品が少なくかつ高額でずっと入荷できずにいました、K2-PT200USA-A1はそこそこの性能でそれなりの価格で発注できたので少数入荷しました。
 実は、K2-PT200USA-A1の上位モデルに光学3倍ズーム機能付きPTZ(パン・チルト・ズーム)モデルもあったのですが、少生産の為にK2-PT200USA-A1の二倍ほどの高額で「家庭向には高額」「業務向には機能が不足(10倍ズーム程度は必要)」と中途半端なモデルで売るには難しいと判断して入荷はしていません。
 ズームはありませんが、200万画素の高画質なので2階から道路上の対象を監視する程度ならデジタル拡大で十分な画質ですし問題は無いでしょう、広いお庭をお持ちのセレブな方や特殊な用途をご希望の方は別途ご相談下さい。
 標準的な日本家屋にお住いの方で「有線式アナログカメラをネットワークカメラに更新したい」「今のカメラでは視界が狭すぎる」「屋外防水カメラでも安く高性能なカメラが欲しい」「マンションやアパート、駐車場なのでそこそこ存在感のあるカメラが欲しい」とお考えの方にお勧めするネットワークカメラです。

◆K2-PT200USA-A1インプレッション

 適当にパーツをかき集めレンズ+CMOS+処理チップのマッチングが悪く解像度の割には絵が汚い自称高画質カメラも多いのですが、PT200USA-A1はサイズが制限される屋内カメラより大径レンズと200万画素(1080P)のマッチングが良く映像は鮮明で処理チップのエンコード能力に余裕がありPT回転時の画像荒れが瞬時に収束します、夜間赤外線映像も十分な品質です(欲を言えばCDSセンサの暗視切り替えタイミングもう少し遅くしてくれと良いのですが)パーツマッチングが良い印象を受けます、最大フレームレートが17までに制限している点は解せませんがコスト的にギリギリの選択だったのかも知れません。
 音声は驚くほどよく録音さています、2階から1階の車の排気音はもちろんの事、話し声も少し聞こえます、屋内カメラ並みかそれ以上の収音性能です「何処に穴があるのかな…」と思ったらコンデンサマイクが丸ごと外に配置されています、CUI Inc社の防水エレクトレットコンデンサマイクに似たパーツが付いています本物を見た事が無いので真贋は判りませんが1個200円位(普通のコンデンサマイクは10円位)するパーツなので本物なら贅沢なチョイスです、ただマイク性能に比べて音声レートが8KHz 128KB/sPCMなので割れ気味です、パソコンとスマホでは音声ファイルの取り扱いが違うらしくスマホではもう少し良い音で聞こえるかもしれません、またマイクを外に出した構造により「破損し易い」「風切り音を拾い易い」「劣化が早い」などの欠点はありますが、PTカメラにありがちな ”回転時の「ジー」という耳障りなモーター音が微かにしか聞えません” 距離的にパン(左右回転)回転はほぼ無音なので、PT機能をよく使う方にはボリュームを上げ下げする必要が少なく良いかも知れません。
 マイクも珍しいですがスピーカーも始めて見る妙な形のスピーカーが使われています、丸形か小判型スピーカーは見慣れていますがこの形は初見です、2本線なのでアンプを内蔵している訳ではなさそうですが凝った形状で部品単価は高そうでネットワークカメラのスピーカーには相応しくありません、恐らくスマホかタブレット用の部品を流用したのでしょう、取付は簡単なホットボンド付けなので個体によっては通常の小判型や丸形が使われているかも知れません。
 SDカードの取り外しはアーム側2本のネジを外し、アームをスクーターのシートの様に持ち上げ(設置後はカメラ部を回転させ)手前のmicro-SDカードスロットへ装着します、取外し易い位置で横にリセットボタンがあり配慮が行き届いた設計です、ただケーブルを通す穴らしき所を結束バンド留めに切り替えているのはケーブル径を間違ったのでしょう、よくある事です。
 PT200USA-A1の消費電力は、12V 起動時:110mA /モーター1個:230mA /モーター2個:340mA /赤外線点灯:410mA、屋外向けPTカメラとしてはかなりの省電力です、12Vなので車のバッテリーを使えば半日程度は余裕で動くでしょう、またソーラーパネル(かなり大きな物が必要ですが)があれば完全なケーブルレス運用も可能かも知れません。
 最大1A程度のACアダプターでも起動するかと思いますが24時間365日の長期運用を考えた場合、ACアダプターの劣化を考慮して2~3倍容量のACアダプターでご使用される事をお勧めします。

 動作チェク時に驚いたのは、殆どのiCSee対応のXM社カメラはWifiか有線LANのどちらか一方の排他利用しか出来ないのですが、PT200USA-A1はWifiと有線LANを同時に使用できます「それがどうかしたの?」と思われるかもしれませんが、Wifiと有線LANが別のIPアドレス(例:Wifiが192.168.0.11/有線が192.168.9.5)を持って動作し同時に配信(FTPやe-mail送信は1箇所しか設定できない為に同時配信は出来ません)する事が可能になるとファイヤーウォールを使ったセキュリティ構築の方法、2台のNVRに分散録画、WEB配信機能のない又したくないNASの利用などの運用的側面に利点が多く高度な運用が可能になります、本来はハイエンドカメラ向けの機能なのでPT200USA-A1の様なローエンド以上ミドルエンド未満のカメラに搭載されるの事やその上正常に動作する事(最大フレームレートが17に制限されているのはこの機能を実現する為なのかも知れません)は珍しく、通常はハードパワーが足りずギリギリ機能するかハード的に可能でもファームウェアでOFFにして価格=機能の差別化をしたりするんですが、何の支障もなく動くカメラは珍品かもしれません。

 以上価格から見てK2-PT200USA-A1は非常に優秀なカメラなのですが ”プリセット機能” を使用すると不具合が発生” します、プリセット機能とはカメラ位置を記録し割り当てられたセットボタン又メニューを選択すると記録位置へカメラ方向を変更するPTカメラとしては便利な機能なのですが、K2-PT200USA-A1の場合プリセット位置記録は行え記録位置へのPT回転はするのですが何かの拍子に機能が停止し以降はモーター自体が操作を一切受け付けなくなります、映像配信は途切れずカメラが死ぬ訳ではありませんが監視対象の反対側で停止してしまうと手動で再起動するか一日1回の自動再起動機能が働くまでその位置で止まったままなので厄介です、プリセット機能自体がない無いiCSeeアプリでの運用では問題ありませんが、CMSやVMS、リモートサイトで運用する方で動作検知位置を詳細に設定したい場合は使い辛くなるかと思います。
 通常のPT操作(iCSeeアプリなら映像タッチ・ドラッグ、XMeyeアプリとCMS、VMSソフトなら矢印ボタンクリック)では発生しない事からモーターや駆動周辺の不具合ではなさそうで、CMSやVMSのソフト側(最新でも2017年なのでカメラに対応していない)、PT200USA-A1のハード側(元々対応していない又ファームウェアのミス)の両方が考えられるのですが、XMのソフト・カメラの技術仕様が一部しか公開されておらず少ない資料も簡体字と英語のミックスで読解できずハッキリしません、片方又は両方がアップデートされたら治るかも知れませんが、現時点では不具合が発生する事を購入をお考えの方はご留意下さい

◆K2-PT200USA-A1内部構造
 入荷台数が少なく初期不良の個体もなく、分解も難しそうなのでPT200USA-A1の分解記事はありません。

◆カメラ設定について。(ご購入された方へ)
 ①初期設定ではエンコードの設定値がスマホ向け(恐らく3Gか?)に最適化されておりレートが低く設定されています、LTEやWifi接続しか使わないなど回線速度に余裕がある場合は、
 設定→システム設定→エンコードで
 フレーム/秒(FPS):15
 画質:最良
程度に設定して下さい。(設定ドロップダウンメニューが左右に分かれているのは、左がHD画質 右がSD画質です)
(ご使用の回線速度に合わせ設定値を調整してください、極端に上げすぎるとカメラが不安定になります)

◆K2-PT200USA-A1ベスト使用環境

 WindowsソフトCMSの設定画面のキャプチャしたものをギャラリーにしました、もし説明が欲しい所がありましたらご質問ください。

◆K2-PT200USA-A1詳細スペック

センサー

2.0mp (1980 x1080)

ビデオ圧縮

h.264/h.264+

レンズ

3.6㎜(90~100°)

 ネットワーク

有線LAN/IEEE802.11b/11g/11n

SDカード 

サポート

ONVIF 

サポート

電源 

100~220V

 本体サイズ

100 x170xアンテナ100m

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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7件のフィードバック

  1. kiki より:

    新しいカメラですね。いつ発売予定でいくらぐらいになるのでしょうか

    • oosaka-bouhan より:

      ありがとうございます、付属ネジとアンカーが短すぎて使用に耐える強度が無いので現在用意しています。
      価格は9,800円を予定しています、今週木曜日には販売を開始したいと思っております。

  2. tomo より:

    購入を検討しているものです。分かれば教えて下さい。
     このカメラで動体検知した場合、検知した5秒前からの映像を1分間録画するというような設定は可能でしょうか?
    常時録画すれば確認できると思うのですが、映像保存用のMicroSDの容量が小さいと上書き録画され、保存できる日数が少なくなるため、動体検知
    した前後の映像のみを保存することで、小さく安価なMicroSDですませたいものですので。よろしくお願いします。

    • oosaka-bouhan より:

       コメント頂いた条件をK2-PT200USA-A1実機で試した所、SDカードにセーブされた動作検知録画は
      動作検知→ 事前録画5秒+録画8秒=13秒(1MB前後)が作成されました
      K2-PT200USA-A1の動作検知録画ルーチンは、「動作検知→ 事前録画(調整可)→ 録画10秒前後(調整不可)→ 延滞トリガ(インターバル時間、調整可)」をとなっている様です。
       恐らく動作検知録画時間が長いと、その間にカメラを破壊又通電切断された時に録画が完了できずデータを消失してしまうので極力短くしているのだと思います。

  3. tomo より:

    早速の返答ありがとうございます。
    キャプチャー画面の「 設定→録画機能→事前録画」で秒数を設定すれば、動作検知時の事前録画に反映。
    ただし、動作検知後の録画時間は10秒で固定ということなのですね。
    ちなみにキャプター画面の「設定→アラーム機能→動体検知」の設定にあります「時間間隔」は何の設定になるのかよくわかりません。このあたり、英語でもいいですいので、どこかに取説が掲載されていれば助かりますが、ネットで探してもなかなかそれらしい資料が見つかりません。
    ありがとうございました。

    • oosaka-bouhan より:

      Alarm Intervalが時間間隔、Alarm Latch Secondが遅延トリガと翻訳されています。
      あまり詳しく調べていませんが、
       時間間隔はアラームの検知周期で[設定]秒毎に1回検知ルーチンを走らせる。
       遅延トリガがアラームを検知してから[設定]秒後に復帰して再度検知を受け入れる。
      だと思います、だた動作検知は元々ルーズで特に屋外は昼間と夜間の差や映り込む物(虫など)も多くシビアに設定すると無駄検知が多くなる事になると思います。

       事前録画はカメラのバッファー容量により決定されますからディフォルト値は2秒に設定されています、恐らく5秒程度が限界だと思います。

  4. tomo より:

    詳しい説明ありがとうございました。
    参考にさせていただきます。

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