2017年初夏 三級陸上無線技術士試験の記録

三級陸上無線技術士 山奥の無駄に広い工場兼倉庫に行く機会があり、携帯電話も敷地の一部で辛うじて使える過疎地で建屋も古く送電ケーブル程度の配線設備しかないのに防犯カメラが敷地の隅々に設置してあったので、どうやっているのか聞いたのですが「業務用無線LANを使ってカメラ網を作っている」「麓の通用門程度(2~3Kmあった)まで届く」「だだし免許がいるけどね」との事でした。
 私は業務用無線LANについて「数百クライアントでも接続できる末端」「ログ記録が強化された末端」と認識していたので、2.4GHzとは違う周波数でハムやアマチュア無線の様な段違いの高出力無線LANがあるとは思ってもいませんでした、まぁ一般品でなく価格もそれなりにするみたいですが、携帯が繋がらない3GやLTEが使えない場所で防犯ネットワーク環境を作る場合の解決策として留意しておく機材と思いリサーチしてみたら 三級陸上無線技術士免許 があれば購入や運用が出来るとの事なので「なければ話もできない」と思い、4月の中頃に公益財団法人 日本無線協会のWEBから無線従事者国家試験申請システムを使って申し込みました。
 第三級陸上特殊無線技士の資格取得方法は、26,000円を払って6時間受講して取得する「養成課程」と5,152円で試験を受ける「国家試験」の2つあり、もちろんケチな大阪人としてはムダ金は惜しいので国家試験にしました。

 出題問題は、情報セキュリティの様な浮世離れしていない実務的な物になっており、

[例]
無線局の免許人があらかじめ総務大臣の許可を受けなければならいのはどの場合か。次のうちから選べ。

  1. 無線局の運用を開始しようとするとき。
  2. 無線設備の設置場所を変更しようとするとき。
  3. 無線局の運用を休止しようとするとき。
  4. 無線局を廃止しようとするとき。

の様な内容です、法規12問と無線工学12問の(1問5点 満点60点 合格点40点 1時間)マークシート試験です、合格率は93%と高く簡単に取得できる資格です、こんな資格でも最大100Wの電波が飛ばせます(無線の場合です、業務用無線LANは50mW~200mWくらい、一般の無線LANは10mW(0.01W))驚きのハイパワーです3Kmなら楽に届くでしょう、また最近では無人航空機ドローンに関する許可や免許制度の法制度検討において無線技術士の資格取得を義務付けるかもしれないとかで、正式になれば受験者が増えるでしょうし受験者が増加すれば難易度が増すのは道理なので簡単な時に取っておいた方がお徳です。(昔ラビットで走っただけで軽免許、普通自動車免許&大型自動2輪ゲット!と言う時代があったのです)
 過去問もネットに転がっており(ココとか)、受験体験談も過去問だけでOKと言う記事も多いですが、何となく オーム社 やさしく学ぶ第三級陸上特殊無線技士 ¥2400円をAmazonで購入し5月頃からコツコツ勉強していました、この本は若干不必要な記述があり試験だけ考えると無駄があるのですが過去問を解く為の参考書として使うと有効です、丸暗記で合格を目指す方には不要ですね。

やさしく学ぶ 第三級陸上特殊無線技士試験

やさしく学ぶ 第三級陸上特殊無線技士試験

吉村和昭
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6月14日試験当日、平日の水曜日に慣れない地下鉄に乗って大阪の扇町へ出発です、受験票、筆記用具、試験は昼までには終わるので今回は昼飯なし、ウェアブル末端の記述は受験票にありませんでしたが常識的にAndroid Wearはカバンに入れて腕には作業中着ける用のチープカシオ、参考書を持って出かけました。

 試験場は、西沢学園関西テレビ電気専門学校と言う所です。一昔前は夕方ご飯時CMの定番だったのでそのイメージから先進的なインテリジェントビルを想像していたのですが、中堅企業的な古くてこじんまりとした建屋でビックリ!内部もまさに中堅企業、妙な所に姿見(全身を移す鏡)があったり階段は踊場が無い三角間取り、トイレは和式のみ、など妙に落ち着くロケーション。試験会場は2教室のみで 着席は自由 との事、ほんとに少ないんですね。

 資格の内容的にチェックシャツ集団はおらず、社命で来ているらしいオジサンとお兄さんちょっと地味目なお姉さんな感じです、消防やタクシー、地域防災無線を使いたい人なんでしょうか、無線LANの為に試験を受けに来た人なんて私くらいでしょう。

第三級陸上特殊無線技士 過去問

年齢層は高め、難易度は低め

試験前に、簡単な説明と解答用紙、問題用紙が配られ、用紙の確認(3級の後に2級があるので)受験番号と生年月日の記入を行い試験スタート

  • 試験終了30分前に「途中退出可能ですよ」号令

という感じです。解答用紙は退出時に係員に渡します。

 出題問題は過去問からランダムに出題されていただけで、新規問題はなく記憶力と日本語力があれば無線の理屈を全く知らなくても解答できる物ばかりでした、ほとんどの人が途中退出可能になったら飛び出す様に退出していましたから他の方も簡単だったのでしょう、私も中堅企業的なワビサビ感溢れた教室の居心地が良くて後ろ髪ひかれましたが、三度記入確認して残り15分程度で退出しました。

 試験会場を出ると二級の受験者サンがぞろぞろ駅の方から歩いてきており入れ違いで駅に向かうが、まだ10時25分!このまま帰っても勿体ないし扇町はずいぶん久しぶりなので、町中の防犯カメラの機種や設置方法や防犯機材のメーカーなんかをブラブラ観察したりして昼まで時間を潰して。

のりお

瀬戸内塩が好きだ、個人的に。

 地下鉄で大国町に行き、昔は良く行ったがここ数年ご無沙汰のラーメン店「のりお」で昼食。ビヨンビヨンの看板は健在!

 腹ごなしに難波まで歩きコーヒーショップで過去問を参考に答え合わせをしてみた所、どうやら合格点には達しているみたいです。正式な結果発表は7月5日 HPは6日なので楽しみです。

7月7日 通知書が届きました、合格の様です。
 役所で住民票200円で入手して、郵便局で収入印紙1750円分と簡易書留(返信用)の切手329円分を購入、総務省WEBページから用紙をダウンロードして必要事項を記入して、管轄の総合通信局に郵送します、色々面倒ですが仕方ない。

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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