Camhiproアプリ対応 ダブルレンズカメラの仕様を解説します。

 iCSeeアプリ対応カメラでは2022年頃にリリースされているW-レンズ、W-cmos素子カメラが、CamHi Proアプリ対応カメラでも遅ればせながらリリースが始まりました、ただし他アプリ対応カメラのW-レンズカメラとちょっと仕様が異なる様なので記事にします。
 iCSeeアプリ対応カメラを始め多くのW-レンズカメラは2つのレンズの映像をカメラ内で上下に合成して1つの映像・動画として出力処理しています、この仕様なら解像度倍増するだけで既存アプリ・ソフト、NVRレコーダーの仕様変更が必要ない又は僅かな変更で運用する事が可能となります、つまりW-レンズによる処理をカメラ側で引き受け受信側の仕様変更を極小にする事が可能になります。
 一方、CamHiproアプリ対応W-レンズカメラは、上をチャンネル1、下をチャンネル2として映像を出力し、アプリ・ソフト側で合成して処理を採用しています。
 この仕様の場合、CamHiproアプリと HiP2P Client パソコンソフトでの運用は問題無いんですが、ONVIF(ネットワークカメラ共通規格)対応のソフトやNVRで運用したい場合問題になります「ネットワークカメラの映像にチャンネル毎に分離する」という仕様は ONVIFに規定されおらず、従来のONVVIFソフト・機器ではチャンネル1の上映像しか表示・録画する事しかできません。
 NVR・DVRレコーダーでは基本的な仕様なのですが、カメラでは初めて見る仕様なので「CamHiproアプリ対応のNVRレコーダーが新発売されたのか?」と探してみましたがその様な商品は存在せず「私が知らないだけで一般的な処理方法なのか?」と何種類か手元にあるONVIF対応NVRレコーダーやONVIF対応アプリ・ソフトで試して見たのですが、チャンネル2は「元から選択できない又は選択肢が無い」「設定してもIP衝突としてエラーとなる」「設定はできるが映像が表示しない」となってしまいました。
 カメラが1台のみでCamHiproアプリ・ HiP2P Client パソコンソフトで運用するなら特殊な仕様で問題ありませんが、複数カメラをNVRレコーダーで録画・運用している方は注意が必要です、W-レンズカメラでも対応アプリが違うだけで外見は同じ事って事が多いんですが、CamHiproアプリ対応のW-レンズカメラだけなぜかオリジナル筐体だったのはこの仕様が要因だった様です。

◆CamHi Proアプリ対応W-レンズカメラ詳細

 ディフォルト表示は上下に重ねた映像になっていますが選択で左右並び・単一のみ表示へ変更可能です、また上下両画面に時間とカメラ名が表示されています、内部処理的に完全に分離して処理している事になるんでしょうか。
 試供品カメラのみの特徴かも知れませんが、下部PTカメラの画素数が上部より僅かに画素数が多くなっています、確かにこの仕様であれば固定カメラを4K解像度でPTカメラを200万画素で3~4レンズまたはそれ以上の多眼レンズ化も安価で製品化する事も可能になりますから、チャンネルの問題さえクリアできれば悪くない仕様なのかも知れません。

 HiP2P Client パソコンソフトの機能設定に関しては従来のCamHiproカメラと違いはありません、検知エリア指定は1画面分しかなくOSD設定の選択肢が少なくなっており追尾機能の設定も不可能ではありませんが直感的に判り辛いのでCamHiproアプリと相互に補完して設定する事をお勧めします。
 CamHiproカメラは基本設計が古く選択できないカメラが多いのですが、このカメラは赤外線ON/OFF機能が選択できました、ガラス越しで夜間撮影する場合に必須なので地味に良点。

 実はこの手の問題はパノラマカメラの時も、魚眼映像をフラットな平面映像にカメラ側で変換するか受信側で変換するかの2つの仕様が在ったんですが、解決する事なくパノラマカメラが下火になりどっちつかずで消えてしまいました、現在W-レンズからトリプルレンズ、クワッドレンズなどの多眼ネットワークカメラも販売され始めていてこれら多眼カメラはどの様な仕様になっているんでしょうか?自腹購入にも限界があるので良く知りません。

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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