NEC Aterm WF1200HPで有線カメラをWifiにする
NEC Aterm WF1200HPは、2014年に発売された 5GHz帯11ac採用の第一世代無線LANルーターです、 いつも強気な値段設定のNECとしては珍しく他社とコスト勝負できる価格帯で販売されたWifiルータです。
ローエンドですがWIFI性能は悪くなくルーター・AP・コンバーターモードを搭載しており子機としても使用できて汎用性は高かったのですが、有線LANを一世代古い100Mbpsを選択(ケチって)してしまった為に当時インターネット接続業者が盛んに盛り上げていた光ギガなど1Gbps接続サービスへの変更需要に乗る事ができず定価の半額以下で投げ売りされた可哀そうなモデルです、マーケティングを読み間違ったんでしょう。
有線カメラのWIFI化は、以前記事で紹介したRE200やTL-WR902ACなどコンバーター機能付きWIFIリピーター・ルーターがありますが、リピーターとして販売されているものは何故か有線LANポートが1つでカメラ1台しかWifi化できません、スイッチングハブを増設すれば複数台に対応できますが設置容積が大きくなり屋外では防水BOXを大型な物に交換する必要があります。
Aterm WF1200HPはWIFIルーターとしては小型で薄くLANポートが4つありますから最大4台の有線カメラを5G周波数帯のWIFIへコンバートする事が可能です、有線LANポートは100Mbpsですが接続カメラが全てが8K解像度だったとしても高圧縮のH.265エンコードになりますから速度に問題はありません。
現在では11ac WIFI も1300Mbps超へ移行したので、WIFIルーターとして旧式化してしまい手放す人も多く相当数が中古市場に流れており現在(2019年4月現在)箱入りの美品が2千円程度で入手できます。
防犯カメラのACアダプタは、24時間使用する為に一般的なAV機器や家電に比べて消耗が早くメンテや補修で大量にストックが必要になるので電気街に行った時は使えそうなACアダプタをまとめて購入しており、その途中でAterm WF1200HPを見つけました。
箱無ACアダプタ付動作保証1カ月の本品が千円でした、汚れはありますが通電するとLEDは初期動作してWIFIアクセスポイントが出現したので動作に問題はありません。
箱付き完品は2千円少し、ACアダプタ無しは800円、ジャンクは500円以下で売られていました倒産品かどこかのリース落ちなのかもしれません。
◆設定方法◆
裏面にある、ルーター・AP・コンバーター切り替えのスライドスイッチを…
上側のCNVにスライドしてコンバーターモードにします。 有線LANケーブルでパソコンに接続してから通電し、ブラウザーで 192.168.???.245 を開きます。(???はパソコン環境により1~255の範囲で変化します、このアプリやこの記事を参照に調べて下さい)
ルーターと使用していた個体はルーターの時と同じID:admin とパスワードを入力
工場出荷状態にリセットした時は「管理者パスワードの初期設定」でIDとパスワードを新規に設定します。
左欄の 基本設定 をクリックしてWIFI設定を表示して、アクセスポイント検索 ボタンをクリックして、自宅・会社のSSIDを選択して、暗号化キー欄にSSIDパスワードを入力します。 接続が成功すると設定した周波数のLEDが緑点灯します。(接続強度で色が変わる) 接続状態を確認するとこの様になります。 以上の操作で、有線LANカメラを最大4台WIFI化できるコンバーターとして機能します。
上記のスナップショットのWIFI環境は鉄筋コンクリート建屋の上下階に離れた状態なのですが、さすが元WIFIルーターだけあって障害に弱い11acでも117.5Mbps出ています、カメラ内蔵の2.4GHz帯WIFIでこの速度に近づけるにはよほど過疎地に引っ越さない限り難しいでしょう。
長期間使用を前提として設計されたWIFIルーターですから排熱設計もしっかりしておりWIFIリピーターと比べると耐久性も高く安定して動作します、ネットワークカメラを本格的に運用したいとお考えの方はコンバータ機能を持ったWIFIルーターの出物があればとりあえずストックしても損はないでしょう。
Aterm WF1200HPの場合、使用電圧は12Vなので高容量ACアダプタを使えばカメラとの共有も可能です一般的なカメラのDCジャックと違いAterm WF1200HPはJEITAジャックを使っていますから分岐ケーブルを自作しなければいけませんが、ACアダプターを共用できれば小さ目の防水ボックスを使う事ができます。
右画像は未来工業のWB-1AMで運用した時の画像で1つのアダプターでカメラ2台とAterm WF1200HPを給電しています。
本来は出力5A程度のACアダプターを使いたいのですが本体幅は入るもののメガネケーブル刺せず使用できないので仕方なく出力2Aを使っています常時1A程給電しているので恐らく1年以内に消耗してしまうでしょうから即交換できるように同等品を傍に置いて運用しています。
蓋は締まりますがスペースの余裕がなぐギリギリですL字のLANケーブルとDCジャックを使えばもう少し余裕ができるかもしれません。
5GHzWIFIカメラはまだ一般向け価格で発売されておらず、有線カメラと比べて割高なWIFIカメラを複数台用意するのはコスト的に負担になりますから、複数台又は増設の予定がありなるべく安価で調達したい方はコンバーター機能付きのWifiルーターを利用する事をお勧めします。