3~5多眼レンズカメラはDVR/NVRレコーダーで運用できない場合があります。
去年から発売が開始されたレンズを2つ配置したWレンズカメラは、従来シングルレンズより撮影範囲は2倍になり視認性・防犯性が高く好評頂いており当店で取り扱い(2025年11月現在)しているWレンズカメラとNVRレコーダーの組み合わせで問題なく運用できる事を確認しています。
技術の進歩は留まることなく今年に入り3レンズ、4レンズ、5レンズのネットワークカメラまでもラインナップされました、レンズが増える毎に死角が減りたった一台で360度全周の録画が可能になりコスト対効果が高く利便性の良いネットワークカメラなのですが、多レンズで撮影した複数の映像を1つの画面で表示する為に、連結したり統合する必要となりその結果専用アプリ・ソフトでないと「映像が未対応」「映像が表示されない」「カメラ映像の一部しか表示できない」など汎用のONVIFアプリ・ソフト、NVRレコーダー・NASとの互換性が極めて低くなっています。
多眼カメラでもWレンズカメラ(レンズ2個)はiCSeeアプリ対応カメラの場合1レンズ1920x1080(2K)の画像をカメラ側が上下に連結する処理を行い1920x2160として出力・配信する仕様なのでNVRレコーダーに特殊な処理は必要なく800万画素(4K)、500万画素録画対応のNVRレコーダーなら問題ありません。
ただし、Wレンズカメラでも対応アプリ毎に仕様は異なっており、CamHiアプリ対応のWレンズカメラでは上下レンズの画像を別々のチャンネルで出力・配信する仕組みでCamHiアプリ・P2P Clientソフト側で結合・合成処理を行っています、この場合では 汎用ONVIF NVRレコーダーやアプリ・ソフトに合成の処理は搭載されていませんから上下どちらか1レンズ分しか録画・表示できません(同一IPアドレスを多重登録とチャンネル指定できるNVR・アプリ・ソフトがあれば可能です)
iCSeeアプリのWレンズカメラの「カメラ側で映像を連結する仕様」の欠点は、イレギュラーな縦長解像度となり旧式な1920x1080(2K)NVRレコーダーは当然として他社4K対応NVRレコーダーでも対応外解像度となる事がありますONVIFの技術仕様には解像度やアスペクト比は限定されていないので各NVRレコーダーの仕様なのだと思われますが、特殊な映像出力で互換性が犠牲になります。(サブストリームの280×720などの低解像で録画できたり、NVR側が再エンコードして録画するNVRも有ります)
従来のシングルレンズカメラは映像解像度を変更できたので旧式な低解像度のDVR/NVRレコーダーやノイズやLANケーブルの不具合で通信量が限られた環境に合わせる事が出来たのですが、iCSeeアプリWレンズカメラはDSPチップのハード処理か処理リソースの限界なのか分かりませんが出力解像度変更の機能は変更できません、新しく環境を構築するなら良いのですが柔軟に既存環境に合わせる必要がある追加・交換の場合に問題が出る可能性があります。
確認できた3~5多眼レンズカメラの仕様は以下になります。(全てが同じ仕様とは限りません)
3レンズカメラでは上部2つの中解像度カメラを左右で合成した後、下部の高解像カメラをカメラ側の処理で合成・出力
4レンズカメラは3レンズカメラと同じ処理をカメラ側が行い、残り上部センターレンズの中解像度映像がスマホ・タブレットアプリ上で四角く囲んだワイプ映像として合成されます。(ワイプ画像は録画除外となります)
5レンズカメラは下部センターカメラが広角と望遠レンズのタイプは4レンズと同じで下部センターカメラは広角側の映像が録画されます、X字型の5レンズカメラの場合は2つ毎に合成、下部のレンズが高解像度となります。
NVRレコーダーの場合は一般的な16.9のモニターで表示するので、Wレンズカメラは「映像が縦長で見づらい」程度で運用できましたが、流石に5レンズカメラになると縦長過ぎて1レンズ分の映像が縮小され拡大しないと見えない、PTZ回転式レンズが複数の場合は1つしか操作できないなど運用に支障もあり扱いが難しくなります根本的な原因はアプリ運用に特化・依存し過ぎている事ですから多眼レンズカメラに特化させたNVRレコーダー・モニターでない限り無理の無い運用は難しいと思われます、既存NVRレコーダーシステムへの追加をお考えの方は以上を熟慮される事をお勧めします。
多眼レンズカメラについて販売側も良く分かってないのか、「2MP+2MP+2MP x3レンズ =6MP(600万画素)」と解像度xレンズの数で明記していますが、ほとんどのモデルは高解像度は1つで後は低~中解像度になっていて実解像度はやや低い構造なんですがユーザーが指摘しても訂正する様子はありません、また見た目のインパクト最優先で防水に不利な形でデザインされ屋根の無い雨に濡れる環境での使用に不安なモデルも存在します、形状は強引で思慮が足らず映像処理も汎用性・融通性を無視した力業な所もあり構造的に便利なハズなのですが運用面で難がり製品の熟成度が微妙過ぎる印象が強いです、当店も始めは扱うつもりでしたが現状は様子を見て完成度が上がれば再度考える事にします。(私個人としてはレンズの数を増やすよりも全周視界のパノラマレンズとPTZ回転レンズのWレンズカメラを販売して欲しいです)