XMEye/iCSee対応 ネットワークカメラ トピック
低価格ネットワークカメラは、大小様々なブランドで販売されていますがベンダーが行っているのは最終組み立てと販売でブランド名は「店長のお勧めシール」程度の意味しかありません、日本の商習慣ならOEM製品でもブランドを付けたなら専用アプリ・ソフトを用意(ロゴマークの差し替えただけだったとしても)するのが普通ですが中国ではよほどの大メーカーでない限りその様な事はせず、使用したカメラモジュールメーカーが配布しているアプリケーションをそのまま使う事になります、形が同じ性能も同じなのに対応アプリだけが違うのはこの様な事情があるからです。
XMEye/iCSeeカメラで必ずやってほしい設定:対応カメラ:クリック
XMEye/iCSeeスマホアプリでは設定欄がありませんが、ブラウザーかCMSで行えます。
自動メンテ機能:
ネットワークカメラは、ネットワーク配信機能を持つ小型コンピューターですからパソコンやスマホと同じく時々機能不全が発生しますイレギュラーに発生する物で防ぐ事は不可能で唯一の対処法は再起動させる事しかありません。
この再起動を定期的に行うのが自動メンテ機能です、XMEye系は全てこの機能が搭載されており、初期設定は00:00に再起動する設定になっています、日を跨いでアクセスしていると急にオフラインになるのはこの為で故障ではありません、夜中でなく早朝や昼間が都合の良い場合は変更してください。
業務用ハイエンド機種は必ず搭載していて長期運用に役立つ機能です、もちろん自動メンテ機能でさえ起動できない深刻なエラーも発生するのですが、私の経験ではアダプター劣化による電圧低下、SDカードフォーマット不良、物理的脱落が絡む外的要因が多かったと記憶しています。
クラウド機能:
この小さいクラウドダイアログはP2P機能のONOFF機能です、この機能をOFFにするとカメラのP2P通信機能がOFFとなり、XMEyeやiCSeeアプリはカメラにアクセスできなくなります、同じくスマホ通知、WEBでのリモートアクセス、ファームウェアの自動アップデート機能も使えません、つまりDDNSとポートフォワーディングを使った昔のネットワークカメラと同じ運用方法となります。
スマホしか使わない方には意味のない機能ですが、厳密なセキュリティを要求された場合にポート番号の任意変更などと共に必須となる機能です、この機能ON/OFFできる低価格カメラはあまり多くありません。
XMEye/iCSeeカメラについて
XMEye/iCSee対応ネットワークカメラのカメラモジュールを製造しているのは、XiongMai Technology Co.,Ltd (雄邁 ユウマイ)と言う会社です
ネットワーク業界の人なら、2016年9月の「Mirai」による大規模DDoS攻撃の踏み台にされた記事で覚えているかもしれません、Miraiのボットネットを解析して辞書アタック(ID:admin Pass:adminなど初期パスや良く使う組み合わせを纏めた辞書セット)である事は判明し他メーカーIT機器も同じく踏み台にされたのに、なぜかアメリカメディアに社名を晒された「トヨタのフロアマット」「タカタのエアバッグ」な匂いがプンプンの事件でした。
事件の対応としてXiongMaiは、リコール回収とファームウェア更新、設定アプリに初期パス変更手順を加えるなど、日本メーカーと同等の対応を行っています。
一切情報を公開しないカメラモジュールメーカーも多い中、しっかりビジネスに取り組んでいる姿勢を感じます。
厳密には販売している全カメラモジュールを製造している訳ではなく、 一部の実験的なモジュールの設計製造と販売、モジュールのファームウェアとカメラからのアクセスに対応するネットワークソリューションを担当するソフトベンダーとシステムベンダーになります。
この業態を行っている会社は多く、一番大きいのはHikvision (Hikvision Digital Technology Co., Ltd.) 次いでDahua (Dahua Technology Co., Ltd.) ですがこのランクはモジュールのみの販売はしていない為に製品価格が高く、このXM (Xiongmai Technology Co.,Ltd) が低価格カメラの分野では上位クラスになると思います。
電子基板が同じなら(例えばXMEye系とCamHi系は同じモジュール)性能差は無いはずなのですが感覚的や運用時に感じる差はシリコンチップの中で動くファームウェアの優劣という事になります、さらに「使い勝手の向上」「性能アップ」を向上させるアップデートはカメラモジュールメーカーの体力に左右され、簡単にいつでもどこでもスマホで見られるP2P通信機能は対応するP2P通信ソリューションサーバーが無いと使えません、このサバーを維持・運営しているのもカメラモジュールメーカーなので、実用的な「カメラの寿命」もカメラモジュールメーカーにより決まります。
現時点ではP2Pサーバーが停止してP2P機能が使え無くなったネットワークカメラは確認していませんが、今後の景気動向により突然廃業する会社が絶対にないとは言えませんから異様に安いネットワークカメラに飛びつく時は上記の可能性がある事をご留意ください。