JA-739KRF-T 360度パノラマビュー ネットワークカメラ

JA-739KRF-T

6.7

価格が安い

4.0/10

画像がきれい

8.0/10

設定・操作しやすい

8.0/10

良い点

  • PCもスマホもOK
  • 金属筐体で丈夫
  • ハードVR高互換性

悪い点

  • 非防水
  • CMS表示形式UI無い
  • iCSee運用難有り
JA-739KRF-T

JA-739KRF-T

 JA-739KRF-Tは、低価格帯のVRパノラマカメラが専用アプリ・ソフトでVR映像へ変換を行っているのに対して、カメラにVR表示変換処理チップを搭載する事で再生側に一切の負担を掛けずVRパノラマ表示を可能にします、一般的なNVRやONVIFアプリ・ソフトの他IE ブラウザでもパノラマVR表示できる数少ない360度パノラマネットワークカメラです。
 ja-739krf-t_014通常のカメラ(視野角90度)4台分360度の魚眼視野で一括全方位監視、画面を分割して4方向監視、魚眼1分割3、魚眼1分割1メルカトル1など合計9形式のVR表示が可能です、またPTZ回転デジタルズーム機能、位置記憶、パトロール機能などPTZカメラとほぼ互換機能を実現し、防犯カメラとしての基本機能動作検知機能、FTP転送、メール送信もしっかり搭載しています。
 画像解像度はパノラマとしては最適な960P(流石にデジタルズームすると粗が出ますが)H264形式、筐体サイズは直径12cm 厚み6.5cm とダウンライト用の穴に収まるサイズで無理なく設置できます。
 既存のONVIF機材に追加できるVRパノラマカメラなので、今まで導入を先送りにしていた方、パノラマカメラをテストしたい方にお勧めできるVRパノラマネットワークカメラです。

◆ご使用の必須条件(ACアダプタを別途ご用意ください。適応はこの記事参照
①自宅にインターネット回線がある事。
②自宅ルーターのIDとパスワードを管理している事(UPNPが働かない時ポート開放が必要)
③スマートフォン、Windowsパソコンのいずれかまたは両方持っている。
◆スマホでの設定方法→iCSee google play と Appleストアで配布
◆WindowsPCでの設定方法・ダウンロード→CMS

◆インプレッション
 360度パノラマカメラは、従来のPTZカメラに代わる方式として徐々に普及していますが各社独自のVR処理(デワーピング)を採用し統一されていません、従ってONVIF(ネットワーク共通規格)に対応した汎用NVRやソフト・アプリではVRパノラマ表示はできず再生・録画されるのは円周魚眼の丸い画像になります。
 ja-739krf-t_018_rこの問題を解決するには、カメラにVR処理機能を搭載するか、ONVIFの規格にVR変換機能をねじ込むかしかありません、当然ですがカメラにVR処理機能を搭載する方が現実的であり確実ですから汎用性を重視するハイコストタイプの業務用パノラマカメラはVR処理機能を搭載しています。
 ただし、VR処理機能には画像処理チップボードを追加搭載する必要があり小型化できずチップ分だけ値段が高くなりますから機能非搭載カメラに価格で勝負にならない上に、VR表示の仕組み自体を理解していない・するつもりもない人には汎用性は関係ないのでただの高価なカメラと思われ、以前は数モデルあったVR処理機能内蔵VRパノラマカメラは数万円する一流品を除けば、このJA-739KRF-Tだけになってしまいました。
 他のVRカメラに比べると少し高価なので、すべての方にお勧めできるカメラではありませんが、NVRを使った常時録画をしている方や防犯規約で証拠画像に制約がある方にお勧めします。

 他のXMEye やiCSee、CMS対応のカメラでは省略されているWEB機能が搭載されています、IEだけで再生・設定・録画再生すること事ができるので、JA-739KRF-T+Windowsパソコンだけでミニマムな防犯カメラシステムが構築できます。
 イベントや会議などで短期間防犯カメラが必要な場合に便利でしょう。
 IEでの表示を下ギャラリーにしました。

K1-360VR」と同じ960P解像度ですが、カメラから送信されたH264データーをスマホ側でVR処理すると「CMOS→圧縮→送信→受信→展開→VR変換→表示」となってしまい多重に圧縮・展開を繰り返す過程で細部のデティールに潰れてしまうのですが、圧縮されていない直のCMOSのデータをVR処理するので細部のデティールに潰れがなくカメラを4台使っていると錯覚してしまうほど詳細に再生されています、カメラを知らない人なら「4台のカメラを使っているんだよ」と言えば信じてしまうくらい違和感がありません。
 PT回転させた時にVR化の処理が追い付かないのか荒い時がありますが、それ以外の画面に他に影響を与えないので防犯的な問題は無いでしょう。

 VRパノラマカメラとしてONVIFでの運用を重視したのかモデルが少なく取り残されたのかCMSやiCSeeに最適化されていない箇所があります、CMSではVR表示形式を変更するボタンが用意されておらず変更するにはカメラパラメーター画面を開く必要があり形式も4種しか変更できません、監視業務中に変更する事はしませんが、トラブルがあった時に単画面で注視する場合に対処が遅れてしまうのは問題です。

 iCSeeは機能設定画面でエラーが発生します、ライブ表示だけなら大丈夫なのですがモバイルアプリはXMeyeを使用する事になります。
 ただしONVIF対応アプリが使えるので、使い慣れている物があればそちらの方が良いかもしれません、左右の画像はtinyCam PRO アプリです、PT回転ズームも問題なく使えます、恐らく他のONVIFアプリ・ソフトも問題ないでしょう。

◆メカニカルインプレッション
 外見はカメラと言うより火災センサー、目が良い人ならカメラレンズに気付くでしょうが殆どの人はレンズがこちらを向いていないので撮影されているとは思わないでしょう。
 ja-739krf-t_016_r筐体は金属製で見た目は防水仕様ですが、分解して確認すると防水シーリングはされておらず屋内仕様です、恐らく防水筐体を流用しただけだと思います、LEDカバー部分をシーリングして本体接合部にパッキンを付けるだけでIP62ぐらいの防水仕様になるのに勿体ない。
 本体は、基盤は2段重ねで下はカメラ用基盤で上は画像変換処理基盤です、Wifiボード用の端子がありますからWifi化するとSDカードが使える事になります、PTZ用RS485の端子も見えますPTZ可能なパノラマカメラは見た事がありませんがどこかで売っているんでしょう。
 レンズユニットは、ソレノイドで赤外線フィルターを出し入れするIRカットレンズと呼ばれるモノ、昼はIRフィルタで色味正しいカラー画像、暗くなるとCDSセンサーが感知して赤外線LEDと光らせソレノイドでIRカットフィルターを引っ込めて白黒画像にするコストと性能で定番となったシステムです、原理的にゴミが出やすく4K8Kなど超高解像度CMOSが主流になれば使い辛くなりますがその時は別な物を作るでしょう。
 赤外線LEDはチップタイプが3つ裏面はアルミ板で放熱性は抜群です、見た限りでは普通のLEDでPowerLEDには見えませんが立派なドライバーがついています、恐らく設計時のCMOSの性能が低く多量のLEDでも点灯できるように設計されていたのでしょう、でも最低照度が0.001luxまで向上したらLEDが数個で十分になり基盤そのままLEDの数だけ削って作ったのかもしれません。
 ja-739krf-t_015_r固定方法は、ハンガープレートの三個穴にねじ止めします、センサーライトやスポットライトと似た構造で本体とプレートは2か所の頭が大きいねじで連結され斜め方向の調整はココで行います、センサーライト感覚で設置きて便利なのですが、交換品として設置する場合は一般的なカメラブラケットを流用出来ないのが難点です、プレートの真ん中に1/4インチのネジ穴があれば便利なのに気が利いていません。
 

◆JA-739KRF-Tベスト使用環境

 JA-739KRF-TのCMS設定画面をキャプチャしました。説明が欲しい所がありましたらご質問ください。

oosaka-bouhan

防犯ツールのインプレと販売をしています。 得意分野はネットワーク防犯カメラなのでカメラ多めです。

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